松山市が愛媛県松山市南吉田町に現存する軍用機の格納庫「掩体壕(えんたいごう)」1基について、市文化財指定の是非を判断する調査に乗り出すことが18日分かった。2年をめどに文献調査や実地調査を行い、市文化財保護審議会の審議や所有者の同意を得られれば指定となる見通し。
 市民らでつくる「松山の掩体を考える会」や市によると、掩体壕は戦時中、軍用機を空襲から守るために旧日本軍が造った。宅地開発などにより、売却されたり壊されたりして、市内に現存するのは3基のみとなっている。
 調査対象はそのうちの1基。コンクリート製で、高さ約5メートル、幅約22メートル、奥行き約12メートル。所有者が調査に同意し、市は9月の市文化財保護審議会で調査実施の指示を受けていた。